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後遺障害7級としてきわめて高額な賠償額約1億4550万円を獲得した事例

東京地裁管内

■上下肢切断・機能障害他(判例035)
■後遺障害等級:併合7級 確定年:2012年 和解
■東京地裁管内

被害者の状況

①40歳・男性(会社経営)
男性 受傷時40歳 会社経営
飲酒運転をしていた被告が,ちょうど路側帯にいた原告に自動車ごと突っ込み,負傷させたもの。
併合7級(左足関節機能障害8級7号,左足指全部用廃9級15号)

認められた主な損害費目

休業損害

約1,880万円

逸失利益

約9,660万円

傷害慰謝料

約300万円

後遺障害慰謝料

約1500万円

その他

約220万円

損害額

約1億3,560万円

既払い保険金控除(任意)

-約1,040万円

自賠責保険金控除

-1,051万円

*1調整金

約2,030万円

*2最終金額

約1億3,500万円

*1調整金とは,弁護士費用,遅延損害金相当
*2自賠責保険金1051万円を加えた総獲得額は約1億4550万円である。

詳細

加害者の主張

原告の事故前年の役員報酬は総額約2040万円であったところ,その多くは労務の対価ではなく役員としての利益配当相当分ないし情誼に基づく支給分であると思われるから,逸失利益の算定に当たり原告の基礎収入額はせいぜい800万~1000万円程度とすべきである。

裁判所の判断

原告自身が直接従事していた業務内容と,会社の業績の推移を考慮し,原告の基礎収入(労務対価分)は年額約1220万円と判断した。

当事務所のコメント/ポイント

本件における最大の争点は逸失利益の算定における基礎収入額である。高年収を得ている会社経営者については一般的に,年収(役員報酬)の中に利益配当相当分の金額が含まれると理解されており,利益配当分は基礎収入の対象外となるため,具体的な「利益配当に相当する金額」が役員報酬全額のうちどの程度の割合に該当するのかしばしば争いとなる。
本件でもこの点が争われ,相手側からは「原告の労務対価は役員報酬全額のうち半分以下に過ぎない」と主張された。これに対し,我々において原告自身による職務内容を詳しく主張し,実際に多くの業務を直接担当していた原告が事故で十分に稼働できなくなったために会社全体の収益も大きく影響を受けていることを立証した。その結果,裁判所は相手側の上記主張を採用せず,原告の基礎収入額として約1200万円以上を認定した。そのため,自賠責保険金を含めた原告の総獲得額は,7級としてはきわめて高額な約1億4500万円超に達した。

- 引用 -

後遺障害7級としてきわめて高額な賠償額約1億4550万円を獲得した事例