高次脳機能障害2級・76歳の被害者につき,保険会社の約2,950万円という提案から裁判で総額約1億1,200万円に大幅増額
さいたま地方裁判所管轄内
■高次脳機能障害(判例156)
■後遺障害等級:2級 確定年:2016年 和解
■さいたま地方裁判所管轄内
被害者の状況
①76歳・女性(主婦)
女性 主婦(事故時76歳、症状固定時76歳)
被害者が自転車で横断歩道上を走行中,対向右折してきた自動車に衝突される
高次脳機能障害2級
認められた主な損害費目
治療費 |
約1,100万円 |
---|---|
傷害慰謝料 |
約200万円 |
逸失利益 |
約1,640万円 |
後遺障害慰謝料 |
約2,370万円 |
将来介護料 |
約4,670万円 |
住宅改造費 |
約295万円 |
その他 |
約820万円 |
損害額 |
約1億1,095万円 |
過失相殺5%控除 |
-約555万円 |
任意保険金控除 |
-約1,100万円 |
自賠責保険金控除 |
-約2,810万円 |
*1)調整金 |
約1,770万円 |
最終金額 |
約8,400万円 |
*1)調整金とは,弁護士費用,遅延損害金相当
*2)自賠責保険金2,810万円を加えて,総額約1億1,200万円を獲得した。
詳細
加害者の主張
将来介護料については,日額1万円程度を目安に算定すべきである。
裁判所の判断
被害者には,歩行不安定等の身体機能障害,認知障害,行動障害,人格変化等が残存しており,その介護の負担を考慮すると日額1万3,000円の将来介護料を認める。
当事務所のコメント/ポイント
本件の被害者は,任意保険会社から約2,950万円という示談案を提示された状態で当事務所を訪れ,当事務所がお手伝いすることとなった。その結果,総額約1億1,200万円の賠償金を獲得することができ,実に3.5倍以上に増額されることとなった。
保険会社は支払う側であるから,弁護士をつけずに被害者自身で交渉を行うと,弁護士が裁判を行った場合と比較して5~6割程度の額しか提示してこないことが多い。保険会社の提案に疑問を感じた場合には,実際に依頼するかどうかは別にして,まずは弁護士に相談だけでもしてみることをお勧めしたい。
- 引用 -
高次脳機能障害2級・76歳の被害者につき,保険会社の約2,950万円という提案から裁判で総額約1億1,200万円に大幅増額