紛争処理センターで早期高額解決|高次脳|交通事故 弁護士
紛争処理センター 東京
■高次脳機能障害(判例088)
■後遺障害等級:2級 確定年:2012年
■紛争処理センター 東京
被害者の状況
①80歳・女性( )
② 横断歩道を横断中、同方向から右折してきた車両にはねられる
③ 脳挫傷による高次脳機能障害2級
④ 一般的に、高次脳機能障害2級は「随時介護」とみなされるが、本件被害者の場合は生活全般において、声かけ・見守り・介助等が必要だった。しかし家庭の仕事の事情で在宅介護は不可能だった。
認められた主な損害費目
損害額(単位:万円) |
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将来介護料 |
約3,590万円 |
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介護料雑費 |
約360万円 |
傷害慰謝料 |
約360万円 |
後遺障害慰謝料 |
約2,370万円 |
その他 |
約700万円 |
損害額 |
約7,380万円 |
既払控除(任意) |
-約740万円 |
既払控除(自賠責) |
-約2,370万円 |
最終金額 |
約4,270万円 |
詳細
加害者の主張
①損保側の初回提示額は自賠責保険金2,370万円のみ(つまり支払いはゼロ)。
②高次脳2級なので「随時介護」が妥当。
紛争処理センターの判断
①事故により高齢者が要介護状態となった場合、施設介護や介護雑費がどこまで認められるかが争点となる。当事務所は陳述書などで、被害者の実情と在宅介護が不可能であることを緻密に立証した。
②その結果、症状固定時に82歳(事故時80歳)だった高齢女性に、平均余命期間(92歳)までの全期間における介護施設料(月額約42万円)、おむつ等の介護雑費、さらに高額な慰謝料も合わせ、計約4,200万円(自賠責をのぞく)という極めて高額な賠償が認められた。
③仮に死亡事故であれば自賠責をはるかに下回る2,000万円前後での解決となるケースだが、紛争処理センターでの話し合いにおいて、総額約7,380万円という高額の解決ができたことは、大いに意義のある結果だったといえる。
当事務所のコメント
被害者が高齢の場合、体力的にも時間的にも訴訟に耐えられないおそれがある。そこで当事務所は、訴訟ではなく、スピーディーな解決を図るため、あえて紛争処理センターに申し立てを行った。その結果、申し立てからわずか4ヶ月間で、80代の高齢者としては異例の総額約7,380万円という高額で解決することができ、ご家族からも大変感謝される結果を得ることができた。