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高次脳機能障害に気づかず復職、専門医と連携した|交通事故 弁護士

横浜地裁管内 (判決)

■高次脳機能障害(判例039)
■後遺障害等級:7級
併合6級 確定年:2008年
裁判所認定額 約6,800万円
■横浜地裁管内 (判決)

裁判所認定額 約6,800万円

被害者の状況

①24歳・男性(菓子職人)
② 被害者がバイクで直進中、Uターンした普通貨物車と衝突。
③ 脳挫傷。高次脳機能7級、左足拇指関節障害12級、併合6級
④ 菓子職人の道を目指して切磋琢磨していた被害者は、退院後、脳に後遺障害が残っているという自覚がないまま、何とか職場に復帰していたが、事故以前と同じように仕事ができず、大変苦しんでいた。

認められた主な損害費目

逸失利益 約4,700万円
休業損害 約200万円
後遺障害慰謝料 約1,100万円
その他 約500万円
損害額
約6,500万円
弁護士費用 約600万円
遅延損害金(4年5ヶ月相当) 約1,300万円
総計
約8,400万円
既払控除 ▲約1,600万円
最終金額 約6,800万円

詳細

加害者の主張

①被害者の実際の後遺障害は、併合6級ではなく9級程度の軽いものである。

②過失割合については直進中の被害者側にも10%あり。

裁判所の判断

①事故後、職場復帰したものの、以前のように仕事ができず苦しんでいた被害者は、当事務所が被害者団体とのネットワークから紹介を受けたリハビリテーション病院の医師の協力を得て精密に検査を受けた。その結果、事故により高次脳機能障害を負っていることが判明し、後遺障害等級7級の認定を受けることができた。しかし、加害者側は「9級程度の軽いものである」と反論してきた。

②そこで、裁判では主治医の尋問も行って、障害が軽いものではないことを立証。その結果、当方の主張が全面的に認められた。

③過失割合については、加害者のUターンによる衝突事故にもかかわらず、被害者側にも1割の過失があると主張してきたが、これに対しても、当法務所が緻密な立証を行って反論した結果、過失ゼロを勝ち取った。

当事務所のコメント

①高次脳機能障害の有無や等級の判断には、専門医の協力が不可欠である。本件では、専門医を患者に紹介し、まず高次脳の診断を受け、さらに適正な等級認定を受けるため、当事務所のノウハウを生かし、専門医の多大な協力を仰いだ結果7級の認定を得て、被告側の9級の主張を退けることに成功した。

②本件は、被害者本人が高次脳機能障害を認めるまでに事故から2年、その後、提訴までに1年かかった。しかし、苦しみ続けてきた被害者にとっては、時間はかかったがよい結果が得られたと言えるだろう。