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等級上昇と過失逆転で高額和解|高次脳機能障害|交通事故 弁護士

松山地裁管内 (和解)

■高次脳機能障害(判例036)
■後遺障害等級:2級 確定年:2008年
裁判所認定額 約1億2,000万円
■松山地裁管内 (和解)

裁判所認定額 約1億2,000万円

被害者の状況

①19歳・女性(大学生)
② 原付バイクを運転中、赤信号点滅の交差点に進入し、黄色点滅で進行してきた相手車と衝突。
③ 脳挫傷による高次脳機能障害2級、異議申立で3級から2級に変更。
④ 被害者の居住地である愛媛県内で、高次脳機能障害に詳しい医師や弁護士にめぐり合えなかったため、事故から提訴までに7年という長い歳月を要した。

認められた主な損害費目

逸失利益 約7,700万円
将来介護料 約6,100万円
付添看護費(症状固)定前 約1,000万円
後遺障害慰謝料 約2,800万円
その他 約1,500万円
損害額
約1億9,100万円
過失35%控除後損害額 約1億2,400万円
調整金※ 約3,000万円
総計
約1億5,400万円
既払控除 約3,400万円
最終金額 約1億2,000万円
 
 
近親者慰謝料 約400万円

※弁護士費用と遅延損害金(7年相当)を含む

詳細

加害者の主張

①被害者側の信号は赤点滅だったので、その過失は65%を下らない。

②2級なので両親の介護料日額3,000円で足りる。

裁判所の判断

①縁あって本件被害者の相談を受けたとき、事故からかなりの歳月が経過していたが、当事務所は被害者の障害が実際にはもっと重いことに着目。まずは自賠責に異議申し立てをして障害等級を3級から2級に修正し、その上で裁判を起こすという方針を立てた。

②過失割合については、事故状況を立証する記録はすでになかったが、我々は事故現場を確認した上で、わずかなメモなどを頼りに立証を重ねた結果、被害者が一時停止していたことと加害者の不注意を立証することに成功。原則被害者65%の過失割合を35%へと、完全に逆転させることに成功した。

③将来介護料は、近親者介護日額8,000円と職業介護日額1万円という高額が認められたほか、高次脳が2級よりむしろ1級に近いことを、母親の陳述書などで丁寧に立証。その結果、和解でありながら、総額3,200万円(近親者400万円)という高額の後遺障害慰謝料も獲得することができた。

当事務所のコメント

①被害者の両親は当初、「この事故は自賠責だけで終わるもの」と半ばあきらめ気味だった。しかし、当事務所が被害者の障害の内容をよく理解し、後遺障害等級を1級上昇させたこと、さらに過失の大逆転にも成功したことで損害額の大幅なアップにつながり、結果的に総額1億5,400万円という高額での和解が成立した。

②当方が専門的な知識を利用して、まず等級を異議申立により2級に繰り上げ、更に過失についても現場調査の上、逆転に成功した事案である。

③将来のある女子大生だっただけに、被害者とご家族には大変喜んでいただき、感謝された。この事故のご家族は、現在、愛媛県の重度障害者を結ぶ会に参加し、互助的な役割を担っている。