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遷延性意識障害(せんえんせいいしきしょうがい)

一般に「植物状態」とも言われる最も重い後遺障害です。脳に大きなダメージを受け、身体に麻痺も残るため、受傷後はほぼ寝たきりとなります。被害者には意識がないため、全面的な介護を受けなければ生きていくことができません。

遷延性意識障害の被害者と家族の現実

「遷延性意識障害」の被害者は自分の意志を相手に伝えることができないため、食事や排泄、痰の吸引やおむつの交換、褥そう防止のためのこまめな体位変換など、日常生活の全てにおいて、24時間365日、気を許すことのできない介護が必要になります。これは、介護を行う被害者家族にとっても、精神的、体力的、経済的にも大きな負担となり、まさに交通事故後に襲い掛かる二次的被害と言っても過言ではありません。

ご家族の人生の回復も目指して......

当事務所はこれまで、200件を超える遷延性意識障害事案を手がけてきました。その中で常に大切にしてきたのは、被害に遭われたご本人の逸失利益(将来得られたであろう利益)の立証はもちろん、ご家族の心情と今後の人生にしっかりと目を向けるということです。将来にわたって介護を続けていくことには大変な困難が待ち受けています。それを少しでも解消し、ご家族の人生も取り戻していただけるよう、職業介護人の人件費や介護に適した家屋改造費、介護に必要な器具等の丁寧な立証を心がけてきました。当事務所が勝ち取った具体的な判例については、下記をご覧のうえ、訴訟にかける信念をご理解いただければと思います。

遷延性意識障害事案における当事務所の取り組みと流れについて

遷延性意識障害の被害者とそのご家族には、事故直後の急性期から乗り越えなければならない困難なハードルが立ちはだかります。当事務所は以下のような流れで、その都度適切なアドバイスとお手伝いをしております。

1.適切な病院をご紹介します

最重度である遷延性意識障害の被害者には、長期間の入院加療が不可欠です。ところが、最初に救急搬送される病院は、3ヶ月を超えると転院を促してきます。なんとか転院先を見つけても、また次の病院が3ヶ月後には転院を促します。遷延性意識障害の被害者とご家族にとって、受け入れ病院の確保は大変な苦痛を伴う作業です。当事務所はこうしたお悩みに応えるべく、個々の被害者に応じた適切な病院の紹介をさせていただいております。ぜひご相談下さい。

2.症状固定後、損害賠償の請求へ

遷延性意識障害の場合、受傷から約1年で症状固定となり、被害者が後遺障害等級の認定を受けると、損害賠償請求の手続きに入ります。ここでは、その時点で判断しなければならないことについて解説します。

(1) 「 成年後見人」の選択

被害者が未成年の場合、両親が親権者として対応できますが、被害者が成人の場合は、成年後見人を選ぶ必要があります。詳しくは「成年後見について」の解説をご覧下さい。

(2)病院を退院した後の介護方法の選択

遷延性意識障害の被害者は、退院でききたとしても自力で生活することは不可能です。そこで、介護については、①自宅介護 ②施設介護 のいずれかを選択する必要があります。どちらを選択するかによって、家族の生活、また請求する賠償金にも大きな差が出てきますので、専門家の意見を得ながら、しっかりしたプランを立て、その上で細かく積算する作業が必要となります。当事務所にご相談頂ければ、これまでの経験を生かしたベストな選択をアドバイスさせていただきます。

遷延性識障害事案における、後悔しない損害賠償請求のポイント

1.自宅介護と施設介護はどう違う?

「自宅介護」と「施設介護」では、手許に残る賠償金がおおよそ「2対1」なります。自宅での介護の場合、将来介護料と住宅改造費等で1億円を超える判例が多数あるのですが、施設での介護の場合は、大半の場合5,000万円以下となります。これは大きな差ですのでどちらを選択するか、重要な判断が必要です。

2.介護料の定期金賠償とは?

近年、将来介護料については、一括での支払いではなく、毎月の分割払い、つまり定期金払いにすべきだという論議がなされています。この点については、今後とも議論を深めていく必要があるでしょう。

3.「余命年数は短い」という保険会社の理不尽な主張に立ち向かう

加害者側の損保会社は遷延性意識障害を負った被害者に対して、「寝たきりになった被害者は長生きできないので、将来介護料は平均余命まで必要はない」と主張してくることがあります。しかし、こうした主張は極めて非人道的で一方的です。寝たきりであっても、健常者と同じように長生きすることは可能です。いかに良好な介護状態が維持できるか、また介護にあたる家族にも大切な人生があるということを、裁判所に理解してもらうための緻密な立証が必要です。

当事務所が「在宅介護」をおすすめする理由

「自宅介護は大変」いう声があります。しかし、当事務所は、遷延性意識障害の被害者にとっては、環境さえ整えば自宅での療養が最も望ましいものと考えています。以下にその理由を挙げてみましょう。

(1)遷延性意識障害者の方々は、自ら表現ができないだけで、意識自体はあると私たちは考えています。自宅介護の場合、介護人が常に近くにいるため、ひんぱんな声かけ等によって刺激を受けることができ、意識が戻る可能性が高まります。

(2) 病院や施設での介護の場合は、どうしても他の患者との接触が避けられず、肺炎等の感染症にかかる心配がありますが、自宅介護の場合は、そのリスクが極めて少なくなります。

(3)自宅介護を行う場合は、裁判所から「住宅の改造」と「職業介護人の派遣」が認められます。家族だけで365日介護を行うのは一見大変そうにも思えますが、介護のしやすい住宅に改造し、職業介護人をうまく利用することで、ご家族にも十分な休息を取っていただけるよう配慮することが可能です。

当事務所ではすでに200名を超える遷延性意識障害被害者のご相談に応じ、解決のお手伝いをしてまいりました。介護や損害賠償に関しても、多数のデータとノウハウを蓄積しております。どんな不安やお悩みにも対応いたしますので、まずはご相談下さい。

当事務所がこれまでに獲得した「遷延性意識障害」の判例

画期的判例:遷延性意識障害
「植物状態」とも言われる最も重篤な後遺障害です。脳に大きなダメージを受けた被害者の多くは寝たきりで、他者の介護を受けなければ生きて行くことができません。高次脳機能障害と比べると障害の程度の立証は比較的容易ですが、加害者側は「寝たきり者は長く生きられない」、つまり、「被害者本人の余命は短いので、将来介護費は平均余命まで必要はない」と主張してくることが少なくないのです。しかし、これは極めて非人道的で一方的な主張だと言わざるを得ません。たとえ寝たきりであっても、健常者と同じように長生きすることは可能です。いかに良好な介護状態が維持できるか、また介護にあたる家族にも大切な人生があるということを、裁判所に理解してもらうための緻密な立証が必要です。

その他の後遺障害の「画期的判例」はこちらをご覧ください

画期的判例:高次脳機能障害
事故によって頭部に強い衝撃を受けた方には、「高次脳機能障害」という後遺障害が残っている可能性があります。身体に受けた傷の治療は終了し、機能もある程度回復しているのに、「事故前とは人格が変わってしまった」「ひとりで生活できなくなってしまった」など、精神的な部分での異変を感じた場合は、すみやかに専門病院で精密な検査を受けてください。高次脳機能障害は、外見からはその障害の深刻さが理解されにくく、健康だった事故前と事故後の生活レベルの差を立証するのは非常に困難です。高度な専門的知識を有する弁護士と医師の協力による立証活動が不可欠です。
画期的判例:重度脊髄損傷
「脊髄」とは、脳と身体をつなぐとても重要な中枢神経です。事故などでこの「脊髄」が傷ついてしまうと、脳からの指令が正確に伝わらなくなり、多くの場合、身体に麻痺が残ってしまうため、車いす生活や寝たきりの生活を余儀なくされます。しかし、麻痺だけではなく、脊髄損傷が原因で内臓にも弊害が出る場合が少なくありません。最近ではMRI等の画像診断でも確認されにくい中心性脊髄損傷という症例もあり、苦しんでおられる被害者の方が多いのが実情です。脊髄損傷による後遺障害の診断には、非常に専門性が必要ですので、十分な経験と実績を積んだ弁護士や医師の協力を仰ぐことが必要です。
画期的判例:死亡事案
何より大切な「命」が奪われてしまう死亡事故、それは、お亡くなりになった被害者本人にとっても、ご家族にとっても、最も辛い最悪の事態です。死亡事故の場合、被害者は当事者でありながら、事故がどのように起こったのかを説明することができません。一方、加害者の多くは自己防衛的な供述を行いがちです。そのため、加害者側の一方的な言い分が独り歩きし、被害者側が過失割合において不利になったり、ときには被害者なのに加害者として扱われることも少なくありません。まさに「死人に口なし」です。一度かたち作られた警察の捜査結果をくつがえすことは大変困難ですので、こうした事態を防ぐためにも、事故後できるだけ早い段階で交通事故に詳しい弁護士にご相談されることをお勧めします。当事務所ではまず事故の真実をしっかり究明し、その上で、被害者とその家族が被った損害を、年齢、生前の職業や収入などをもとに緻密に立証しております。